上手いバッティングと理想のバッティングの違い
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BASEBALL FUTURE
(ベースボールフューチャー)です。
上手いバッティングと理想のバッティングの違いについて
目次
上手いバッティングと理想のバッティングの違い
難しいボールを打ったり、狙っていないボールを体の反応で片手で打ったりすると「上手いバッティング」とよく言われます。しかしそうした上手いバッティングと自分自身の理想のバッティングフォームは全く違うものです。ではこの二つのバッティングにはどのような違いがあるのでしょうか?
上手いバッティング
普通にきたボールを普通に打ち返すだけでは「上手いバッティング」とはあまり言われません。上手いバッティングとは先ほども言ったように難しいボールや、狙っていないボールを体を崩しながらも芯に当ててヒットにした時によく言われます。曲芸打ちと呼ばれることもありますがこうしたバッティングができる選手はプロでもそれほど多いわけではなく難しいものです。しかしこうした打ち方ができる選手は自分のヒットゾーンが広いため高い打率を残せる可能性があります。またバッテリーとしても良いコースだと思って投げてもヒットにされてしまうためどこに投げたら良いか分からなくなるので非常に厄介なバッターと言えるでしょう。
自分の思い通りのスイングをいつもできるわけではないので、このように狙っていないボールを粘ってヒットにすることができるバッターが良いバッターであるといえます。しかし上手いバッティングだけでは本当の意味で良いバッターにはなれないでしょう。なぜならば上手いバッティングにはデメリットもあるからです。
まず一つ目は単打になりやすいこと。体勢を崩した状態でスイングをするためやはりスイングの力は少し弱くヒットを打てても単打となってしまうことが多くなります。二つ目はボール球に手を出してしまうということ。体勢を崩したり片手でバットを振ることでバットにボールを当てられるゾーンが広くなります。その結果反射的にボール球にも手を出してしまいやすくなってしまいます。そして三つ目はフォームが崩れてしまうということです。上手いバッティングができる選手は器用な選手が多いです。器用な選手は新しいことをすぐに実践することができるのが良い点ですが、こうした上手いバッティングばかりをしてしまうと崩れた体勢でのスイングが体に身についてしまうためそもそもの自分のフォームを見失ってしまいやすい傾向にあります。
理想のバッティング
これに対して理想のバッティングとは自分のタイミングで狙った球種・コースにきたボールを一番力が伝わりやすい形でスイングしていくことです。プロ野球選手であれば自分の完璧なスイングで完璧にボールを捉えることができれば確実にボールはスタンドまで飛んでいくことでしょう。こうした理想のスイングを練習することで試合でのホームランや長打を打つ可能性が高くなっていきます。しかし、理想のバッティングはそうそう簡単にできるものではありません。なぜならばそうさせないようにするのが相手バッテリーの仕事だからです。
そのためやはり理想のスイングだけを追い求めてしまうと試合で打率を残すことはできません。「上手いバッティング」が理想のフォームの10〜20%くらいだとするならば、自分の理想とするフォームの50%くらいで打つことができれば実践では十分ヒットとなるでしょう。80〜90%のスイングをさせてもらえればホームランを打つこともできるはずです。もちろん自分の100%のレベルが上がっていけば60〜70%くらいのスイングでもホームランを打つことはできるかもしれませんね。しかしそれでもホームランバッターと呼ばれる選手はあまり「上手いバッティング」をしません。なぜならば上手いバッティングで体勢を崩してヒットを打つことで理想のスイングが崩れてしまいフォームの修正に時間がかかってしまうからです。そのためホームランバッターは打率は多少低くてもなるべく理想のスイングに近い形で試合に臨もうとします。だからこそ無理にボールに合わせてスイングをせず空振りや三振が増えていくのでしょう。
バッターとしてやるべきことは
バッターとしてどのような方向を目指すべきかは個人の判断や適性によって異なります。長打を捨てて「上手いバッティング」を増やしアベレージヒッターを目指すのか?打率を捨てて理想のフォームを追い求めて長打を目指すのか?またイチロー選手や内川選手のように上手いバッティングをしつつも甘いコースを逃さずにホームランを打てるバッターになるのか?さらには山田哲人選手のように理想のフォームで打てるコースを増やして打率も残せるホームランバッターを目指すのか?この機会にあなたのバッターとしての型を考えてみるのも良いかもしれません。